体の中では常に「酸素」との戦いが繰り広げられています。

■2015/11/03 体の中では常に「酸素」との戦いが繰り広げられています。
以前の記事で、「アレルギーとの戦いは重力との戦い」と書いた事がありました。地球上に生きている私たちの身体は、常に重力に負けないように「抗重力筋」が緊張して身体を支えていますが、その為に「抗重力筋」に結びついたアレルギーが沢山生まれ、そのアレルギーが慢性病の原因となっていると考えています。このように肉体的には「重力」との戦いが宿命である訳ですが、もう一方で身体の中では常時「酸素」との戦いが繰り広げられています。「酸素」は私たちにとってなくてはならない存在ですが、同時にDNA・蛋白質・脂質等を酸化して傷つける、有害な物質でもあります。そのために、私たちの体の中では、常に抗酸化システムが働いていて、私たちの身体の組織を酸化から守っています。しかし、休まずに働いている為に、やはりアレルギーを作りやすく、そのアレルギーが病気の原因となっているようです。

この「抗酸化システムのアレルギー」に気付かせてくれたのは、以下のお客様からの問合せでした。

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 以前、ドクターから
 「メチレーションを元気にしたら、次はグルタチオンを上げていく事が大切。
 その為には、Nrf2 (ナーフツー)がキーとなる。」と言われました。
 私の Nrf2 に異常がないか調べて頂く事はできますでしょうか?
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さっそくこのお客様の「Nrf2」を確認してみたところ、特にアレルギーは見つかりませんでした。でも、単独のアレルギーななくても、組み合わせのアレルギーが悪さをする事はよくあります。そこで、Nrf2 を取り巻くアレルゲンを調べようと、Webで Nrf2 に関わる記事を検索してみたところ、以下の記事がみつかりました。

Keap1-Nrf2システムによる酸化ストレス・親電子性物質防御機構
https://www.md.tsukuba.ac.jp/MDBiology/official/Project_Introduction/Nrf2_project.html

(転載開始)

Keap1-Nrf2システムによる酸化ストレス防御機構
 細胞が酸化ストレス・親電子性物質にさらされると,グルタチオン合成酵素やヘムオキシゲナーゼ1などの酸化ストレス応答遺伝子の発現誘導することで,生体防御に努めます.この酸化ストレスによる遺伝子発現機構に関しては,遺伝子上流に存在する抗酸化剤応答配列ARE(antioxidant response element)または親電子性物質応答配列EpRE(electrophile responsive element)を介した転写レベルの発現調節が重要です.この制御配列には,塩基性ロイシンジッパー(bZip)型転写因子であるNrf2と小Maf群因子によるヘテロ二量体が結合し,遺伝子発現を強力に活性化します.

 一方,非酸化ストレス下では,Nrf2はKeap1と名づけられた因子により細胞質に留められ核移行が阻害されることで,遺伝子発現が抑制されています.すなわちKeap1は,Nrf2の抑制性因子です.細胞に酸化ストレスないし親電子性物質がさらされると,Keap1によるNrf2抑制機構は解除され,核移行したNrf2が防御遺伝子の発現を誘導します.Keap1-Nrf2システムは,ストレス応答型の転写制御システムを形成しているのです.

(転載終了)

ちょっと難しい言葉が出て来て理解するのに苦労する内容ですが、要は、
(1) 抗酸化物質であるグルタチオンは「Nrf2」の働きで産生される。
(2) その Nrf2 は、酸化ストレスが無い状態では「Keap1」が抱え込んでいて働く事が出来ない。
(3) Keap1 は、酸化ストレスを感知すると Nrf2 を手放し、Nrf2 が自由に働けるようになってグルタチオンが産生される。
と言う事のようです。
そしてこの「Keap1」と「Nrf2」は、以下の記事の通り、どちらかが欠けてもシステムがうまく回らない、切っても切れない間柄のようです。

(転載開始)

1)Keap1ノックアウトマウス
 Keap1はNrf2の抑制性因子ですが,Keap1遺伝子破壊(ノックアウト)マウスでは,Nrf2が恒常的に活性化し防御遺伝子が発現することで,酸化ストレスにきわめて強くなることが予想されます.しかしながら,その予想に反して,Keap1ノックアウトマウスは生後3週間以内に死亡してしまいました.詳細な解析の結果,Keap1ノックアウトマウスでは,食道または前胃が過角化により閉塞され,栄養飢餓により死亡することがわかりました.このKeap1ノックアウトマウスから,Nrf2遺伝子を欠失させた二重遺伝子破壊マウスを構築したところ,マウスの致死性は回避され正常に生育しました.これらの事実は,Keap1ノックアウトマウスではNrf2の恒常的活性化が致死を招いていたこと,さらにはNrf2とKeap1は真のパートナー因子であることをマウス個体レベルで証明したことになります.
 
(転載終了)

さて、Keap1 が Nrf2 と密生に関係している事が分かりましたので、冒頭のお客さまの Keap1 を調べてみると、強いアレルギーが見つかりました。同時に、Keap1 と Nrf2 の組み合わせにも強いアレルギーが見つかりました。また、この Keap1 と Nrf2 の組み合わせに、「酸素」が結びついていないか確認してみると、酸素も結びついていました。つまり、体内での「酸素」との戦いで生まれたアレルギーの基本形は、以下の組み合わせと思われます。

 (Keap1+Nrf2+酸素)

この基本のアレルギーに、様々なアレルゲンが結びつき、そのアレルゲンの性質によって「症状」が出てくるものと思われます。たとえば、ある病気の原因遺伝子が結びついた場合には、その病気の症状が出てくると考えられます。ある病気の減遺伝子に変異があってもすぐに病気になる訳ではありませんが、以下のようなアレルギーが生まれたら間違いなく症状が出てくると考えられます。

 (Keap1+Nrf2+酸素)+病気の原因遺伝子 

特定の遺伝子の組み合わせが結びついた以下の例は、「アレルギー体質」を作るアレルギーと考えられます。

 (Keap1+Nrf2+酸素)+(DREAM遺伝子+5-HTTLPR遺伝子) 

遺伝子でなく、薬品やサプリメントが結びつく事も考えられます。この場合には、本当は「酸素」の代わりに薬やサプリメントが置き換わるのかもしれません。

 (Keap1+Nrf2+酸素)+8X4ロールオンせっけん
 (Keap1+Nrf2+酸素)+プリビオ

いずれにしても、重症な慢性病を抱えている方にはこのようなアレルギーがよく見られます。


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